マイナスの時代到来!金融資産も不動産も!

先ず、金融と不動産の繋がりから、お話を。
この二つの業界は正に一連託生、旨いも苦いも常に二人三脚で動いています。
土地の価格が上がる時は、金融の蛇口が開いて市場に大量の資金が供給されている時です。不動産業者はそのお金を使って不動産にどんどん投資し、更に買い上がります。
反対に不動産価格が下がる時には金融の蛇口が締まって市場に流れる資金が細り、今度は投資したものから回収に走り、更に売りに回ります。
この関係は、かつての不動産バブルの頃も含めて昔からそうで、土地の価格そのものが上がった下がったとかいうことではなく、金融の世界の動きと市場に流れているお金の量の多少で不動産の価格が決まるのです。

日本は国債10年物の金利がマイナス0.01%、この前後でマイナス金利が続いています。
現金¥10,000,000で国債を買えば10年後には¥9,999,000-になって戻ってくる。損をしている!それでも日本国債は買われて世界を流動しているのだから、このマイナス金利でも金融界ビジネスとしては成り立っていくのであろうか。何とも不思議な世界です。

一方、不動産業界はと言うと、金融市場の長年の余剰資金と低金利が都市部の不動産に流れ込み、一時のバブル時代のように地価高騰に見舞われていました。
しかし、このところは金融機関から不動産業者への融資に対する金融庁の睨みもあって、土地価格の値上がりも落ち着きを見せてはきたものの、依然として余剰資金は銀行の金庫に溜まっており貸出先に苦慮している状況は変わりません。

このような金融がジャブジャブの状態にあっても、不動産の値上りは都市中心部の事に限られ、人口減や過疎化に見舞われた地方では依然として値下がりが続いています。
しかし、これは市場の原理から見て当然で、将来性や収益が見込まれる土地は投資しようと人も資金も動くが、逆に交通の便が悪い遠隔地で将来性が無く収益を生まないような土地であれば投資の意欲も生まれてこず、いくら資金が余っていても回ってこないのです。

運悪くそんな売却処分もできない土地を引き継いでしまった所有者にとっては、不動産は収益にもならない文字通りの「不動」産となり、あるのは固定資産税を払い続ける義務と、管理者としての責任だけです。

所有権の放棄が出来ればいいのだが、現在ある法体系では残念ながらその術はありません。
このような不動産は、まさしく「負動産」と呼ぶべきものです。
このような「負動産」の対処方法のご相談は、ぜひ弊社のような専門家集団に!!